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Coming Back (Feat. Mac Miller)

Album : Genesis
Track : 7
Year : 2016
Produced by : Sap

タイラー・ザ・クリエイターやフランク・オーシャン、アール・スウェットシャツ擁するOdd Fuure (オッド・フューチャー)のメンバーである、Domo Genesis (ドモ・ジェネシス)の2016年リリースのアルバム『Genesis』から7曲目、マック・ミラーを客演に迎えた一曲” Coming Back “を紹介します。

この曲で彼は、生い立ち、過去の経験を交えながら「音楽で生きていく」という決意を語っています。
外に出ればサイレンしか聞こえないような危険な地域で、貧しい生活をしていた彼が、音楽にのめりこんだきっかけとは一体なんだったのでしょうか。


[Intro]
I’m coming back
俺が帰ってきたよ

Hey yeah, I’m comin’
ヘイ、俺が戻ってくるぜ

I’m coming back
俺が帰ってくるのさ

Hey yeah, I’m comin’
ヘイ、戻ってきたぜ

 

[Verse 1: Domo Genesis]
It’s a cold world baby, but I’m a cold nigga
冷たい世界だよな、ベイビー、でも俺は冷静だぜ
(Domoの所属していたクルー” MellowHigh “のシングル” Cold World “から)

Frostbite tryna take a chew of how I slither
凍傷はヘビみたいな俺の身体に噛み付いてくる
(凍傷 = 冷たい世界で起こる出来事によって、傷つけられることを表しています。また自身のことを「ヘビ」と表現していることから、噛むというワードを用いています)

My presence give ‘em chills, like an Antarctica winter
俺の存在がみんなに” チル “を与えるのさ、まるで南極の冬みたいにさ
(南極の冬は、太陽がほんの数時間しか上がりません。昼でも常に薄暗い状態が続くので、それを” チル “と表現しているのかもしれません)

And I’m banging Inglewood till I’m getting caught with a splinter
銃に撃たれるまでは、Inglewoodでかまし続けるぜ
(” Inglewood “はカリフォルニアの地名。彼の地元ですね)

I’m having artists for dinner
ディナー用にアーティストを招いたよ

So many fall apart when I spark it’s hard to remember
俺が輝いてた頃にたくさんの別れがあった、もう思い出せないけど

It’s always hard remembering pain is part of the riddle
「心の痛み」は不可解なものだ。って、意識し続けるのは難しいよな

Somewhere between my art and the dark, I’m parked in the middle
作品と暗闇の、その間のどこかで、俺はさまよってるんだ

I knew my part since was little
小さな頃から、俺は自分の役割を理解してた

I knew my heart was official
この思いが本気だってわかってたんだ
(「音楽をやりたい」という思いのことですね)

I knew that in my heart that that boy was part of a bigger plan
自分の心に宿っているのさ、少年時代は大きな計画のほんの一部でさ
(” 大きな計画 ” = 人生)

I know my momma not coming up short of rent again
知ってるよ、ママが家賃を払えなくて、外に出れないことも

Cause I put this rap shit down and go and sin again
だから俺はこのラップを終えて、また罪を背負うのさ
(家賃を払い、家族が生きていくために、犯罪を犯して金を稼ぐということ)

Fuck all the daps and pounds I’m on my shit again
” daps and pounds “はみんなクソくらえだね、俺は何度でもやってやる
(街を歩き回って、誰にでも握手をする人のこと。「どんな人にもいい顔をする」くらいの意味で捉えています)

All that bad mouthing just running up my adrenaline
お前らの悪口は、俺のアドレナリンを消費してるだけなのさ

And yeah, it’s safe to say we made a way
それにさ、俺たちは道を切り開いたんだよ
(自分とマック・ミラーのことです)

From getting slouched on
あんなにダラダラしてた頃からさ

And Doms’ll be that nigga from now on, you dig me?
Domoは今から男になってやるんだよ、わかるかい?

 

 

[Hook 1: Mac Miller]
Nothing to do, except smoke and drive
葉っぱか、ドライブくらいしか、やることはねえし

Twenty in your pocket, million on your mind
ポケットには20ドルが入ってる、でも君の心には100万ドルさ

And someone had the drink, someone had the drug
誰かが酒を飲んでて、誰かはドラッグをやってる

Someone had bitches on the line, that’s what it was
たとえリスクが有ってもビッチを捕まえてる、そんな感じだった

And I don’t regret a single night I came home fucked up
一晩の関係だって後悔してないよ、家に帰って気分は悪くなったけど

Ain’t sorry for a single time I made hoes cry
ビッチを一度泣かしたからって俺は謝らないぜ

Money was a thing I didn’t make too much of
俺が本当に本気になれるものは「金」じゃなかったんだ

Tell me “Hurry up”, I’ma take my time
だから俺に言ってくれよ「急げ」ってさ、なんとかやってみるから

 

 

[Hook 2: Domo Genesis]
I feel like I’m designed for this
「これ」をやるために生まれてきたと思うんだ
(音楽のことですね)

I don’t know how all my timing is
自分のタイミングが正しいかはわからないけど

But I know I want that time again
でも思うよ、もう一度チャンスが欲しいんだ

To give this all I got
この経験を曲に変えるチャンスをね

 

[Verse 2: Domo Genesis]
All my clouds got silver linings
のしかかる雲に、希望の光が差し込んだ

Amazing how I keep my peace alive through all this violence
こんな暴力だらけの生活で、無事でいられたことは素晴らしいことだよな

It’s a war outside my window, it’s like all I hear is sirens
窓の外は戦争だよ、サイレンしか聞こえない、ってくらいでさ
(彼の住む地域の治安の悪さが浮かびます)

But it’s something ‘bout the melody, I’m drifting into science
でも何かさ、メロディが聞こえるんだよ、俺はその” 科学 “にのめり込んだ
(印象的なラインです。彼が音楽を始めた理由は、サイレンの中に聞こえた「メロディ」から「音楽の科学」を見つけたことだったんですね)

I was born hateful, looking at this world ugly
生まれた時から心にはヘイトが溢れてた、世界は「醜いモノ」だって見てたんだ

Way at the bottom, got me questioning if God love me
どん底の生活で、ふと疑問に思ったよ「神様は俺を愛してくれてるのか?」ってさ

You know my steez dog, real niggas ride gully
なあ兄弟わかるだろ、リアルな奴は悪さをするんだって
(貧乏な生活をしている人たちはみんな、犯罪を犯さずには生きていけません)

Lost a couple soldiers, got me smokey with my eyes runny
何人もの兵士を失った、俺の目も曇っちまうよ
(ドラッグ・ディールなどで仲間を失ったこと)

My heart cold like I said in the first verse
でも俺の心は冷めきってるんだ、最初のバースで言った通りね

And I’m tryna eat, you niggas eyein’ dessert first
俺が食ってやるよ、お前らが「デザート」に先に目をつけてもね
(ここの「デザート」は魅力的な女性のこと)

And somewhere between the hoes and money, I got hurt
ビッチと金の、その間のどこかで、俺は痛みを抱えてる

The worst, I swear to God this life a gift and a curse
最悪なのは、神に誓ったあの言葉さ「この人生は呪いだよ」って言っちまった

My path was chosen way before I existed, the misfit
俺の進む道は、生まれるその前から決められてたのさ、俺ははみ出しものだよ

The voices in my head never tell me wrong so I listen
でも頭に流れる声が「間違いじゃない」って言ってくれるのさ、その声に耳を傾けて

Either make a way or collision
やってやるか、失敗するかの2択だぜ

I ain’t here to play nigga, I’m on a mission
今はピアノは弾かねえな、俺はミッション中だからね
(感傷に浸っている暇はないんだと)

 

[Hook 1: Mac Miller]
Nothing to do, except smoke and drive
葉っぱか、ドライブくらいしか、やることはねえし

Twenty in your pocket, million on your mind
ポケットには20ドルが入ってる、でも君の心には100万ドルさ

And someone had the drink, someone had the drug
誰かが酒を飲んでて、誰かはドラッグをやってる

Someone had bitches on the line, that’s what it was
たとえリスクが有ってもビッチを捕まえてる、そんな感じだった

And I don’t regret a single night I came home fucked up
一晩の関係だって後悔してないよ、家に帰って気分は悪くなったけど

Ain’t sorry for a single time I made hoes cry
ビッチを一度泣かしたからって俺は謝らないぜ

Money was a thing I didn’t make too much of
俺が本当に本気になれるものは「金」じゃなかったんだ

Tell me “Hurry up”, I’ma take my time
だから俺に言ってくれよ「急げ」ってさ、なんとかやってみるから


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