In My Room - Frank Ocean

Single
Year : 2019
Produced by : Frank Ocean & Michael Uzowuru

ニューオリンズ出身のシンガーFrank Ocean(フランク・オーシャン)が2017年から2年ぶりとなるシングル” DHL “に引き続き、2枚目のシングル” In My Room “をリリースした。

このプロジェクトが始まった経緯、フランクが始めたパーティ「PrEp +」に詳細については 【和訳・解説】 DHL – Frank Ocean 説明しているので、是非そちらからチェックしてみてほしい。

今回紹介する” In My Room “は、プロデューサーに過去の作品” Nights “や、” Chanel “などでも共演しているMicheal Uzowuru(マイケル・ウゾウル)先日LPもリリースした” Cayendo (Sango Remix) “でリミックスを担当したディープハウス、ヒップホップ、ファンクなどを織り交ぜたサウンドが特徴的なDJ/プロデューサーのSango(サンゴ)がドラムの打ち込みを担当している模様。

” DHL “と同じように「性とドラッグ」について語りながら、彼が音楽業界をどのように生きてきたかという彼の心境が、この作品では明かされる。また、LGBTQのコミュニティのために「PrEP+」を催したこともあり、” ポッパーズ “というゲイコミュニティの間で流行したドラッグの名前などがリリック中で登場することも、「2019年現在の彼らしさ」の一つとしてこの楽曲に表現されている。

 

[Verse]
No sleeper seats, that’s a mattress
No sleeper seats, that’s a mattress
寝台席なんてナシさ、あれはマットレスだぜ
(彼は飛行機などでマットレス付きのファーストクラスに乗っています)

(Sleep)

You ain’t stingy, split your tablets with me
君は気前が良いから、錠剤を半分にして、俺に分けてくれる
(錠剤 = ドラッグのことでしょうか)

You won’t flinch when camera flashing, flashing
カメラにフラッシュを焚かれても、君は怯んだりしない

Not fake laidback, no it’s natural
その落ち着きはフェイクなんかじゃない、生まれつきのものさ

And I think you made for the life I lead
君は俺の人生のために生まれてきたと思うんだ

I’m not fake patient, I don’t fake sick
俺はフェイクな病人なんかじゃない、仮病なんか言ったりしないぜ

That kinda coffin don’t need lean, rest in peace
棺桶にはリーンなんて必要ない、安らかに眠ってくれ
(リーンは咳止めシロップを用いるドラッグ。亡くなった後はストレスなどなく安らかに過ごせることを示しています。
” Coffin – 棺桶 “と” 咳をする – Coughing “をかけています)

Got this lust for life
人生をかけられることを見つけたんだ
(音楽のことでしょう)

Horny for the game (Yeah)
このゲームに興奮してるのさ
(ここから音楽の世界(ゲーム)と、人間関係(恋愛)を比較しながら語ります)

First they kiss, then they bite soft (Yeah)
あいつらみんなキスをしたと思ったら、優しく噛み付いてくる
(彼はメジャーレコード会社と契約をした後、その契約に不満を持ち、「Blonded」という独自のレーベルを立ち上げました。最初は優しく近づいてくるビジネスマンたちに、牙を剥かれたわけですね)

Then that bitch wanna play it off (Huh?)
と思ったら、ビッチたちは本心を誤魔化そうとするんだ (なんだよ?)

Fuck it, I’m pretty still in a pit of snakes
クソだね、俺はまだ、ヘビたちに四方を囲まれてるんだ
(” Snake – ヘビ “は裏切り者を意味する言葉)

Where serpents shake, some brand new scales
ヘビが現れれば、そこには新たな天秤が生まれる

I need a new face, I’m tired of these weirdos
新しい「顔」が欲しいよ、もう気味の悪い奴らには疲れたんだ
(私生活とアーティストとしての自分を分けたいんですね。NYTimesが2016年に行なったインタビューでも同じことを言っています)

Acting familiar, took all the rock
仲良いフリしやがってさ。ロックの世界を制すれば

And turned it to pop, they think that they Elvis
ポップスに生まれ変わる、みんな自分のことをエルヴィスだと思ってる
(エルヴィス・プレスリーはロックンロールの王様と呼ばれ、ポップ・ミュージックを作り上げました)

Plenty ungrateful, they don’t say thank you
恩知らずなやつばっかりだよ、あいつらみんな「ありがとう」の一言もない

They don’t say grace, not even for meals, not even for millions
お祈りさえしないんだ、飯を食う時もだぜ、どんな大金を手にしても感謝ができないんだ

Fuck it I’m pretty still, look at my deal
それってクソだよな、俺はまだ自分の契約書を見つめてる
(彼の契約には多大な金銭が含まれます。彼はまだお金や宝石などの魅力に取り憑かれていると)

Richard Mille, look at my ears, flooded with diamonds
リチャード・ミル、俺の耳を見てくれよ、ダイアモンドで埋め尽くされてるぜ
(リチャード・ミルは高級時計のブランド)

Look at my skills, running through blocks like 49ers
俺のスキルをよく見ておけよ、49ersみたいにブロックをすり抜ける
(49ersはサンフランシスコに拠点を置くアメフト・チーム)

Forty-nine diamonds, stuffed in my bracelet
49もダイアモンドをつけてるんだ、ブレスレットにぶら下がってる

That cost a whop, that cost a whopper
めちゃくちゃな値段だよ、途轍もないコストさ
(彼はプラスチック製の花柄のブレスレットをつけていましたが、最近、そのブレスレットを全てダイアモンドに作り替えました。
元はバーガーキングの” Whopper “のような安いブレスレットだったのに、途轍もなく(Whopper)高価なものに変わったんですね)

And it ain’t new, I had to knot at John Ehret in my locker
新しくなんかないさ、このブレスレットはJohn Ehretのロッカーに結んでおいたものだから
(” John Ehret “は彼の出身高校のこと)

Pretty still, it ain’t no pretty pill
ずっと変わらないのさ、錠剤なんかじゃない

It’s either real or real
選択肢はリアルかリアル。フェイクなんてありえない

Real easy on the eyes, green like a soccer field
リアルは目に映りやすい、サッカーコートのように緑に染まってる

Skin hot, when they try me like them poppers feel
アツくなってきた、あいつらポッパーズみたいに俺を試そうとしてる
(ポッパーズはゲイコミュニティの間で流行したドラッグ。肛門の筋肉を緩ませる効果があるそう)

Hands shaking, norepinephrine levels sky, rocket fuel (Rocket)
手を握りながら、ノルアドレナリンが空まで高まって(ハイになって)、まるでロケットの燃料みたいだ
(性的な興奮をロケット燃料に例えて表しています)

 

 

[Bridge]
Quit being violent with me (Yeah, why?, why?)
俺に暴力的になるのはやめてくれ

Quit being violent with me
Quit being violent with me
乱暴するのはやめてくれよ

You make me violent
君は俺を暴力的にするんだ

 

 

[Outro]
My room, my room, my room with me
Every night you were in my room
俺の部屋で君と一緒にいるんだ、毎晩君は俺の部屋にいる

My room, my room with me
俺の部屋で、俺と二人きり

I guess I can’t state my feelings too soon
俺はきっとこの気持ちをすぐに伝えることはできないよ

I don’t know you
君のことよく知らないから

And I can’t put no threats in the air
二人の空気を急かしたくもないから

 
 
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