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Lens V2

 

Lens (V2)は2017年、フランク・オーシャンのblonded radioで、” Chanel “、” Biking “に続きリリースされたシングル。リミックスバージョンである” V2 “はトラヴィス・スコットを迎え、二人の初めてのコラボレーションとなった一曲に。

曲中では、彼らが「常にレンズを通して見られている」という感覚を歌っています。彼らはスターであり、パパラッチなどは彼らを追い続けます。どんなところでも、彼らは監視されているという感覚を常に感じているということですね。
” Nights “などのリリックにもあったように、3人称視点からフランク自身を客観視して語るラインが冒頭からあるので、それを意識しながら読むと、より解釈しやすいかもしれません。

シングルのジャケットは、画家ケリー・ジェームズ・マーシャルの”  A Portrait of the Artist as a Shadow of his Former Self “にインスパイアされたものだとされています。

 


[Verse 1: Frank Ocean]
My girl made him wait ‘til the hours of the night
俺の彼女は彼を夜まで待たせてる
(彼はフランク・オーシャン自身のこと。ここから、自身のことを他人の視点から語っていきます)

Then hit you with the, “You know it’s mid, right?”
だから君にこう連絡するんだ「もういい時間じゃない?そうでしょ?」って
(夜も更けてきたということ)

Can’t be on time for the free rides
下道じゃきっと時間には間に合わないよ
(彼は彼女の元に向かいます)

Can’t be my type, I’m a low life
彼は同じタイプではないね、だって俺は本当に弱い人間だから
(冒頭と同じ視点です。しかし、ここに関しては、フランクオーシャンの「心の内側」からの視点のようにも思えます。外見では強くしっかりした人間のように見えても、心の内側は非常に弱いと)

Crammed in some time, now I’m your whole life
色々な出来事があったけど、今じゃ俺はお前(ら)の全てだろ
(彼女に向けて。ファンに向けて、とも取れます)

Can’t make those calls in the low light
でも、この薄明かりの中じゃ、電話なんてかけられないよ

Are you ready to go? We gon’ be waitin’ in line
もう準備はできたかい?きっと君も俺も待つことになるだろうから

Yeah you look good, would I fuck? Yeah
君は大丈夫そうだね、俺はヤるのかな?そうだね

Did I? Almost
俺はヤったのかって?大体はね

Back home with that, almost
ヤりかけたけど帰ってきたんだ

Back home with that, next time
帰ってきたんだ、次を約束してね

Bags with all that Rally’s in ‘em
バッグの中にはRally’sがいっぱいさ
(Rally’sはファストフードレストランのこと)

Trades with all the valley (Come on!)
Valleyをずっと進んでいくんだ
(カリフォルニアのSan Fernando Valleyのこと。地名です)

Top chopped down like blades came through the valley Freeway
Valleyの高速を剣みたいなオープンカーで通り過ぎたとこだよ

 

[Chorus: Frank Ocean]
Despite our history
俺たち二人には過去があるのにさ
(ここで視点はフランク自身からになります)

Somewhere in your nights, you’re stuck when you think of me
君は夜のどこかで、俺を考えて息詰まってるんだろ

Despite the life I lead
俺はこんな人生を過ごしてきたけど

All this life in me
俺の過ごしてきた人生はさ

Spirits watch me, pants down
誰もが俺も見てるんだ、パンツを降ろしてね
(彼の人生は普通の人とは明らかに異なります。曲のテーマにも繋がりますが、ファンたちは彼のことを常に見張っています。
パンツを降ろす = ファンたちが彼の活動に熱狂していることを表現)

Can’t be ‘barrassed of it
別に恥ずかしいわけじゃないさ
(先ほどのラインから、「bare-assed – 尻を出している」という風にも聞こえます)

I feel their smiles on me (Smiles on me)
俺はみんなが笑顔を見せてくれてるって感じてるんだ

I feel their smiles on me (Smile on me)
みんなが俺に向け笑ってるってね

I feel their smiles on me (Lens on me right now)
みんな俺に向けて笑ってくれてる (俺にレンズを当ててね)

Oh yeah, oh yeah

 

[Verse 2: Frank Ocean]
Throw team on back like I tatted the Mariah (Know I got some sins on me)
マライアのタトゥーみたいに、背中にはチームがついてるんだ
(俺は罪を背負ってるんだ)
(マライア・キャリーの元夫Nick Cannonの背中には彼女の名前のタトゥーが入っています。忠誠を誓っている点でキリスト教的な表現で、直後のラインに繋がります。チームとは信仰のことでしょう)

Then get the scream mask for the vert ride (Ridin’)
改造車に乗るために叫びのマスクを手にいれたよ
(叫びのマスク = キャラクター Ghostfaceのマスクのこと)

Weed smoke in the sky, picture what I’m realizin’ (Got some sins on me)
ウィードの煙が空に、俺が何を理解したかを表しているかのように
(俺は罪を背負ってるんだ)

Ain’t seen rainbows in the sky since college
大学時代から空に虹が見えなくなったよ
(大学をルイジアナで過ごした後、彼はLAやロンドンといった大都会に移り住んでいます)

This thing won’t last unless we’re both lyin’ (Both lyin’)
この関係は続かないよ、二人が嘘を付き合わない限りはね (二人がさ)

Fake flowers, no water needed
偽物の花束に、水は必要ないから

Real life drowned by the weekend
週末のせいで、リアルな生活は葬られる
(アルコールやドラッグなどを週末にやって、リアルな生活を忘れる様子が浮かびます)

No wins, call it timeless
煮え切らないよ、この関係はタイム・レスだから

No ends ‘cause you’re timeless (Timeless!)
終わりはないんだ、君はタイム・レスだから

 

[Chorus: Frank Ocean]
Despite our history
俺たち二人には過去があるのにさ

Somewhere in your nights, you’re stuck when you think of me
君は夜のどこかで、俺を考えて息詰まってるんだろ

Despite the life I lead
俺はこんな人生を過ごしてきたけど

All this life in me
俺の過ごしてきた人生はさ

Spirits watch me, pants down
誰もが俺も見てるんだ、パンツを降ろしてね

Can’t be ‘barrassed of it
別に恥ずかしいわけじゃないさ

I feel their smiles on me (Smiles on me)
俺はみんなが笑顔を見せてくれてるって感じてるんだ

I feel their smiles on me (Smile on me)
みんなが俺に向け笑ってるってね

I feel their smiles on me (Lens on me right now)
みんな俺に向けて笑ってくれてる (俺にレンズを当ててね)

Oh yeah, oh yeah

 

[Bridge: Frank Ocean]
Lionel got a lens, Janet got a lens
リオネルがレンズを手に入れたみたいだ、ジャネットも手に入れてる
(リオネルは彼の祖父、ジャネットは叔母さんです)

Matthew got a lens on me right now, yeah
今じゃマフューもレンズで俺を見てるんだ
(マフューは彼の少年時代からの友人Matthew Lacy)

Cleve got a lens, Kevin got a lens
クリーブも、ケビンもレンズを手に入れてる
(クリーブは、LGBT・AIDSの活動家Cleve Jonesのこと。ケビンはおそらくボーイズバンド・ブロックハンプトンのメンバー、ケビン・アブストラクトのこと。ゲイであることを表明していて、フランクオーシャンの大ファンです)

Know I got some sins on me right now
俺は今罪を背負ってるんだ

On me
On me, on me
On me, on me
On me, on me
On me, on me
On me, on me
俺の背にね

 

[Verse 3: Travis Scott]
Ayy roll up this
エイ、俺が来たよ

Yeah, cameras, cameras on me, I need tints (Watch, tints)
エイ、無数のカメラが俺に、車にスモークが必要だぜ
(トラヴィスもフランクと同じくパパラッチに囲まれます)

Smilin’ but inside I’m feelin’ bent (Watch, tints)
笑顔だよ、でも心の中は折れ曲がってる

Come direct, please I can’t take no hints (Yah! Yeah)
直接言えよ、ヒントなんて受け付けないから

Bicycles and pegs, yeah
自転車にペダル、エイ

Ride low, duck the feds, watch
低めに乗って、警察を巻くんだ、見てな

Du-rag on my head, yeah
ドゥーラグを頭に巻いて、エイ

Money on my head, yeah
俺の頭には金がついてる
(賞金首と同じような表現ですね。自身が狙われていることを示唆します)

Cameras, cameras on me when I’m bent
俺が最悪な時も、カメラはぴったりついてるんだ

Mix the waterfall right behind the tent (Yeah)
ウォーターフォールをテントの裏で混ぜてる
(ウォーターフォールはカクテルの名前、テントはフェスなどの舞台裏のことでしょう)

Backseat, spacious, I pulled up, spaceship, yeah (Turn it)
バックシートは広くて、車を停めれば、宇宙船さ、エイ (点けるんだ)
(ロールス・ロイスのファントムは、車内の天井にプラネタリウムのような星空が映し出されます)

This ain’t Vegas, yeah this here vacant, yeah (Turn it)
ここはベガスじゃないけど、だだっ広いだろ、エイ

Black skin bastard, tad bit savage
黒い肌の誰かさん、ただほんの少しヤバいだけさ

Cause a tad bit havoc, when I come through, damage
俺の通る道は、ほんの少しめちゃくちゃだから

Hop out (Hop out), roll (Roll), pop it, pour (Pour)
飛び起きて、巻いて、楽しむんだ、注ぐのもいいね

Planet froze, chain Keyshia Cole (Froze)
冷え切った惑星さ、チェインはまるでKeyshia Cole
(R&BシンガーKeyshia Coleのこと。frozeからice = 宝石とも繋がってきます)

Molly help me sleep, yeah
Mollyが俺を寝つかせてくれる、エイ
(Mollyはドラッグ)

Xannies make her sleep, yeah
Xanniesは彼女を眠らせてるんだ、エイ
(Xanaxは抗うつ剤)

93, 93, 93, spot
93にスポットを当てな

Yeah
エイ


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