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BIG BOY TV

「リズム + フロー」を制したD Smoke

番組出演以前の活動、地元をレペゼンする重要性を語る

OCTOBER 31 , 2019

先日Netflix(ネットフリックス)にてヒップホップ界のネクストスターを決めるオーディション番組「リズム + フロー」が放送された。
審査員にカーディ・B、チャンス・ザ・ラッパー、T.I.と偉大なラッパーたちを迎え行われたこの企画は大きな話題となり、その優勝者D Smoke(D スモーク)はその注目を勝ち取った。

そんなカリフォルニア州ロサンゼルス / イングルウッド出身の彼が、LAの人気ラジオ番組「Big Boy’s Neighorhood」に出演、自身のキャリア、出場から優勝に至るまでの道のりを語った。

TDEのシンガーSiR(サー)の兄であり、現在33歳の彼は高校教員として生計を立てながら、ラップをやってきたとのことだが、このオーディション番組のオファーを断る寸前だったと語る。

「断ろうと思ったよ。ショーの前日に考えてた。契約の関係があるからさ。例え勝利して賞金を勝ち取ろうとも、アーティストとしてのインデペンデンスが脅かされると思ったからね。
その問題は結局クリアしたけど、ショーを進めていく中で、どんなことをやるかもわからないし、自分のやりたくないことも、やらなければならないかもしれないしね。」

多くのオーディション番組が今まで開かれ、そこで結果を残したアーティストの多くが自由な創作活動をできないことに悩まされてきた背景から、彼はその葛藤を語った。
ネットフリックスという巨大なプラットフォームに出れるチャンスを前に出場を悩むということは、彼が作品を作る上でいかに自身のインデペンデンスを常に大事にしているかがわかる。

「俺たちは番組とは別に、作品を用意してるんだ。番組とは関係なく。だ。
だからこの番組はその作品の” ブースト “に過ぎない。」

彼の活動はこの「リズム + フロー」から始まったわけではない。いわゆる音楽家族に生まれ育ち、弟はTDEのアーティストということもあり、番組に出演前から多くのアーティストたちと仕事をこなしてきたようだ。
2007年にJaheim(ジャヒーム)の” Never “のライティング・プロデュースや、Joe(ジョー)、Mary J Blige(メリー・J・ブライジ)の作品を制作していたと、このインタビューでは語られている、
彼の成功はこのオーディション番組だけでなく、10年以上築いたキャリアの結果だった。


そんな長いキャリアを築いてきた彼でさえ、番組終盤のステージには大きなプレッシャーを感じたそう。

「完全に自信を持ってやれた瞬間はなかったね。マジで緊張したんだ。
だけど乗り越えた。緊張したけど、それを利用したんだ。」

彼は番組の中で何度も自身の出身地「イングルウッド」の名を口にする。地元を「レペゼン」することを彼はなぜそれほどに重要視するのかを尋ねられ、彼はこう答える。

” 今までの経験 “が自分自身を作り上げることを多くの人が忘れていると思う
いつも同じストリートを歩いて、同じクラスに通ってた。イングルウッドには有名なバンドも、ポール・ピアースのようなバスケットボール・プレイヤーもいる。それは地域の「レガシー」だ。ネガティブなことも同じようにある。
その両面こそがイングルウッドだ。そういったリアルが人々をインスパイアすると思う。俺もそうだった、この街が俺を成長させてくれたんだ。」

彼は地元イングルウッドのリアルをラップで示している。それだけではない。彼の人生を見れば、子どもたちはステレオタイプに縛られない生き方を学ぶことができる。
彼はイングルウッドという地域でギャングと間近にいながら、UCLAという全米屈指の優秀な大学に進学、高校教師を務め、現在はラッパーとして活躍している。
当然、ギャングのメンバーとして一生を過ごすこと、高校教師を生涯で全うすることも考えられたが、彼は自分のやりたいことを常に追求している。インナーシティに生まれながらも、環境に流されない彼の姿はフッドの子どもたちに可能性は無限だと教えてくれるだろう。

例えオーディションの本編を見ていなくとも、彼のパーソナリティがこのインタビューからは見えてくるだろう。「リズム+フロー」本編には日本語字幕もついており、彼のパーソナリティ、音楽がさらに深く伝わる。

また、彼のEP『Inglewood High』もリリースされたばかりだ。コンペティションを勝ち抜き、EPのタイトルにも地元を登場させるフッドへの愛を持つD・スモークの新作をチェックしよう。

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