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サンダーキャット、最新アルバム『It Is What It Is』に込めた想い
マック・ミラーと交わした最期の言葉を明かす

JANUARY 20, 2020

LA出身のプロデューサー / ベーシスト /シンガー、Thundercat(サンダーキャット)、本名Stephen Bruner(ステファン・ブルーナー)4/3(金)に5枚目のアルバム『It Is What It Is』をリリースすることを発表した。

盟友フライング・ロータスとの共同プロデュースで完成させられた本作には、スティーブ・レイシー、ルイス・コール、チャイルディッシュ・ガンビーノ、タイ・ダラ・サインなどが参加した楽曲が収録される予定で、前作同様、非常に期待がかかる作品だ。

サンダーキャット自身はこの作品について、

このアルバムで表現しているのは、愛、喪失、人生、それに伴う浮き沈みだ。
皮肉っぽいところもあるけど、誰だって人生のさまざまな時点で、必ずしも理解できるとは限らない出来事に遭遇する…

そもそも理解されることを意図していないこともあるしね。– Thundercat (Press Release) “

と語っている。
先日Apple Music / Beats 1のインタビューに登場した際には、インタビューにも登場したスティーブ・レイシーとの関係性、アルバムの制作中に感じた想い、昨年惜しくも亡くなったラッパー、マック・ミラーと交わした最期の言葉などを語ってくれたので、紹介していこうと思う。


(デスクトップのみ視聴可能)

彼がどれほどの不思議な力を持っているかはわかるよね。話しただけでも本当に面白いし。
俺たちは普段からもリアルな友達だ。二人で人生について話したりもするんだ。人生がどんな意味を持つのか、とかね。

今作の先行シングルであり、表題曲” It Is What It Is “はジ・インターネットのメンバーでもあるスティーブ・レイシーを迎えた一曲だ。

仲の良い友人たちと順調に作品を作り上げていく中で、2019年は彼にとってはある種の「トラウマ」にも襲われた一年だったという。

俺は” Whats’ the Use “を撮るために家に帰ってきてたんだ。彼(マック)もそれにワクワクしてた。ツアーの話もしてたんだ。今後どうするかとかジョークを言い合いながらさ。

その日、寝る前にも俺は「おやすみ、愛してるよ」と電話で伝えた。彼も愛してると返事をしてくれたんだ。でも次の日、朝目覚めたらマックが亡くなったというニュースが流れてた。本当に傷ついたよ。トラウマになった。

俺が傷ついたのは「愛してる」と伝えることができなかったからじゃない。それが少しの救いだったよ。俺は絶対にそのチャンスを逃さなかったから。

昨年1月に惜しくも亡くなってしまったラッパーと、サンダーキャットは2013年にリリースされた『Live From Space』以降、4作品で共に制作を行ってきた。亡くなる直前までいつも通りの会話をしていたマックの突然の死は彼にとって衝撃的な出来事だったのだろう。

サンダーキャットは今作のテーマを「愛、喪失、人生、それに伴う浮き沈み」だと語っていた。マックの死、ないしは、その衝撃的な出来事により起きた考えの変化が彼の作品に影響を与えたことは間違いなさそうだ。

インタビュー内で彼は、先日マックの遺族が中心となった公開した遺作『Circles』を生前「マック自身から聴かせてもらった」ことがあるとも明かしてくれた。

確か彼の誕生日パーティだったと思う。彼が全曲を流してくれたのを覚えてるよ。彼は曲についての情報を一切言わずに、俺に「どう思う?」とだけ尋ねてきたんだ。だから俺は「正直に言うよ、マック、全てを仕上げて公開した方が良いと思う。作品の全体図を見せるんだ」と答えたんだ。マックは常にソング・ライターだった。

マックの最新アルバム『Circles』は前作『Swimming』と対になる形のプロジェクトで、それぞれを補完し合う内容になっている。美しくも、儚いリリックは彼が紛れもないソング・ライターであることの証だ。

俺はあの時から完全に変化した。自分が望んでいなくてもだ。あの出来事が俺を変化させた。『It Is What It Is』っていうのは、まさにそういう出来事のことを言うと思う。

彼にとってマックの死は必ずしも納得できる、腑に落ちることではなかっただろう。予想していなかった出来事を受けた彼の心の「変化」がニューアルバムには描かれているのではないだろうか。

今回のインタビューのフルVerはApple Musicから視聴することができる。お時間のある方は是非チェックしてみてはいかがだろうか。

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