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Nights

Blonde (2016): Track 9

『Blonde』から9曲目の” Nights “を紹介します。
曲の構成が、前半と後半で大きく分けられていて、『Blonde』の中でも非常に印象深い一曲でした。
軽快な音からスタートした今曲でしたが、後半部分に切り替わる瞬間のサウンドが本当に美しくて、非常に引き込まれるサウンドになっています。
後半部に切り替わるに当たって、リリックの視点が変わることにも注目してみて頂きたいと思います。

冒頭から中盤までは第三者がフランクオーシャンのことを「You・君」と称して、語っていきます。ここでの語り手は、誰か特定の人というよりは、大衆みたいなイメージかもしれませんね。視点が変わってからは、彼の回想が中心の内容になっています。


[Part1]

[Verse1]
Round the city Round the clock
街中を駆け回るんだ、時計は進んでく

Everybody needs you
誰もが君を必要としてる

No you can’t make everybody equal
誰しも平等になんていかないよね

Although you got beaucoup family
たくさんファミリーはいるんだろうけど
(ここのファミリーは仲間という意味がこもっているでしょう)

You don’t even got nobody being honest with you
でもその内誰一人として君には誠実じゃないんだ

Breath till I evaporated
蒸発するまで吸い続けるんだ
(体が煙にまみれて浮くような感覚になるまで葉っぱをやること)

My whole body see through
体が透けてるような感じさ
(誰一人彼に対して誠実ではない環境では、まるで透明人間のよう。ということを表しています)

Transportation, handmade
ハンドメイドの乗り物さ
(彼はマガジン”Boys Don’t Cry”で車を製作するプロジェクトを進めています、また、葉っぱを自ら巻いて浮遊することの2つをさしています)

And I know it better than most people
他の奴らのより、そっちの方がきっといいよ

I don’t trust them anyways
どちらにせよあいつら信用してないんだ

You can’t break the law with them
あいつらと悪いことはできないよ
(裏切られ、チクられるから)

Get some pussy have a calm night
女と静かな夜を過ごすんだ

Shooters killing left and right
銃撃犯は右も左も殺してる

Working through your worst night
そんな最悪な夜もなんとかやりきるんだ

If I get my money right
金さえ得れればさ

You know I won’t need you
君は必要なくなるってワケ

And I tell you, (biiitch)
それに伝えとくよ

I hope the sack is full up
この袋がパンパンになるくらいの金があればなあ

I’m fuckin’, no I’m fucked up
マジで、ああやっちまったよ

Spend it when I get that
稼いだ金ならすぐに使っちまう

I ain’t trying to keep you
俺は君を留めようとはしないんだ

Can’t keep up a conversation
会話にはついていけないし

Can’t nobody reach you
誰も君には追いつけない

Why your eyes well up
なんで涙ぐんでるんだい (ドラッグの影響)

Did you call me from a seance
死んだ人間が俺を呼んでるだなんて
(seanceは降霊をする儀式のこと、体が透けているようなこと同様に、ハイな彼はもはや死んでいるも同然ということです)

You are from a past life
君はもう過去の人間なんだって

Hope you’re doing well bruh
君がうまくやってけることを願ってるよ

I been out here head firxst
なんでもまずは行動ってタイプなんだ

Always like the head first
いつもまずはヘッド (フェラ)ってのが好きだしね

Signal coming in and out
シグナルが行ったり来たりだ

Hope you’re doing well bruh
君が上手く行くよう願ってるよ

Everybody needs you
みんな君が必要なんだ

Everybody needs you
君が必要なんだよ

Oooh nani nani
This feel like a quaalude
クエイルードみたいな感触だ
(クエイルードは睡眠薬の一種です)

No sleep in my body
俺の体に睡眠なんて必要ないんだ

Ain’t no bitch in my body
俺のDNAにビッチはいないぞ

 

 


[Pre-Chorus]
New beginnings ahh

新たなる始まりだ

New beginnings wake up akh
始まりなんだ、起き上がるんだ

The sun’s going down
太陽は落ちていって

Time to start your day bruh
君の一日が始まるんだ

Can’t keep being laid off
そうやって横になっていられないだろ

Know you need the money if you gon’ survive the Every night shit
この毎夜を生き抜くためには、君には金が必要だって知ってるんだ

The every day shit
この毎日をね

 

 


[Chorus]
(フランクの視点に変わります)
Dropping baby off at home Before my night shift

夜の仕事の前にベイビーを送り届けるんだ

You know I can’t hear none of that spend the night shit
一緒に過ごせないってのはわかってるだろ

Kumbaya shit
偽りの仲ってヤツか、クソ
(Kumbayaはスピリチュアルソングの一節で、先ほどのseanceの流れで用いられています。意味はcome by here こちらにきて、だが「うわべの仲」という意味も)

Want to see nirvana, don’t want to die yeah
ニルバーナ(涅槃、死の世界)が見たいんだ、でも死にたくないね

Wanna feel that na na though
君のナーナーを感じたいんだよ (na naはインドの言葉で女性器のこと)

Could you ride come by After my shift
俺の仕事が終わったら君は立ち寄ってくれるかい

Know them boys wanna see me broke down and shit
あいつらが俺の失敗と落胆を願ってるってわかるだろ

Bummed out and shit, stressed out and shit
クソ気が重いよ、もう疲れちまった

That’s every day shit
これが毎日続くんだって、クソ

Shut the fuck up I don’t want your conversation
クソ黙りやがれ、お前らの会話は聞きたくもないんだ
(アーティストとして活躍するフランクの周りは常に騒がしく、批判の声も鳴り止みません。周りの人間も信用できる人ばかりではない中で、疲れ切り、一人になりたいと願います)

Rolling marijuana that’s a cheap vacation
マリファナを巻くんだ、チープな旅行だよ

My everyday shit, every night shit, my every day shit
これが俺の毎日なんだよ、毎晩これしかないんだ、クソ

Every night shit
毎晩これなんだ
(スタジオに毎晩こもりきる彼の毎日の生活には、葉っぱでする小旅行くらいしか残されていないということ)

 

 


[Bridge]
All my night, been ready from you all my life
ずっと君を待ってたんだ

Been waiting on you all my life
君をずっとずっと待ってたんだ

I’ll buzz you in just let me know when you outside
来たならいってくれよ、迎えに行くからさ

All my life, you’ve been missing all my life
俺の毎日だ、君はずっといなくなってただろ

Still got some good nights memorized
あの頃はよかったなって思うんだ
(彼の青年時代は今より良かったと)

And look back’s getting me right
それを思い返すと、正しい方向に進める気がするんだ

 

 


[Part2]

 

[Verse2]
Every night fucks every day up
毎晩それをやって、気持ち悪い朝が始まるんだ (ドラッグにも二日酔いはあるんですね)

Every day patches the night up
日々の癒しが、この夜を続けてくれる

On God you should match it, it’s that KO
葉っぱの量を合わせてみるかい、KOだろうね
(品質の高い葉っぱを持っているフランクは、共に吸う人よりもずっとハイでいられると自信を見せます、格闘技のように、長くハイでいられることが勝敗の基準なんですね。
” match “というのは葉っぱをやる時、お互いの量を合わせるテーブルマナーのようなことらしいです。KOとかけていますね)

No white lights til I fuck my 28th up
28になるまでは白のライターはなしだよ
(ジムモリソンやジミヘンドリクスなどのアーティスト達はは、ポケットに白のライターを入れたまま27歳で亡くなっています)

In 1998 my family had that Acura, oh
1998年、うちの家族はアキュラって車を買ったんだよ
(彼のミックステープのジャケットにもなっています)

The Legend, kept at least six discs in the changer
Acura Legendだよ、6枚くらいCDはずっと置いてたんだ

Back when Boswell and Percy had it active
BoswellとPercyがいた頃を思い出すとさ
(彼の地元であるニューオリンズのレコード会社の設立者達です)

Couple bishops in the city building mansions
何人かの司教達はマンションを建ててたよ

All the Reverends
聖職者の奴らはみんなだ

Preaching self made millionaire status
まずは自分の億万長者ってステータスを説教しないといけないはずなのにね

When we could only eat at Shoneys on occasion
うちの家族がたまに外食っていったら、Shoneysぐらいなのに
(高くないレストランです)

After trina hit I had to transfer campus
カトリーナがめちゃくちゃにしてった後、俺はキャンパスを移らないといけなかった
(彼の地元ニューオリンズはハリケーン:カトリーナの被害を受け、ニューオリンズ大からルイジアナ大に移ることになります)

Your apartment out in Houston’s where I waited
ヒューストンのアパートってのは俺が求めてたもので
(彼はヒューストンで恋人を見つけます)

Stayin’ with you when I didn’t have a address
俺にちゃんとした住所ってのがないときにも、一緒にいてくれたよな

Fuckin on you when I didn’t own a mattress
マットレスもなかったのに、ヤったりしてたよな

Working on a way to make it outta Texas
テキサスを抜け出すために頑張ってたよ
(その後カリフォルニアに行き、Odd Futureのメンバーに出会い、Def Jamと契約を結ぶことになります)

Every night
毎晩さ

 

 


[Chorus]
Drop the baby off at home before my night shift

夜の仕事の前にベイビーを送り届けるんだ

You know I can’t hear none of that spend the night shit, Kumbaya shit
今夜一緒にいたいだなんて無理なのはわかってるだろ、偽りの仲ってわけだよ

Want to see nirvana, we don’t want to die yeah
ニルバーナが見たいね、でも死にたくはないんだ

Wanna feel that lovin’ when you come by
君が来るって時は、愛を感じたいんだ

Fuck with me after my shift
仕事が終わったら始めるんだ

Know them boys wanna see me broke down
あいつら俺の失敗と落胆を願ってるんだ

Wanna see me bummed out Stressed out
がっかりしてイラついてるとこが見たいんだよ

Everyday shit
毎日だよクソ

Shut the fuck up I don’t want your conversation
クソ黙りやがれ、お前らの会話は聞きたくもないんだ

Rolling marijuana, that’s a cheap vacation
マリファナを巻くんだ、チープな旅行だよ

Everyday shit, every night shit, every day shit
こういう毎日だ、毎晩これなんだよ、クソ

Every night shit
毎晩なんだ


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