by

Nikes

Album : Blonde
Track : 1
Year : 2016
Produced by : Malay, Om’Mas Keith & Frank Ocean


[Verse 1: Frank Ocean]
These bitches want Nikes
ビッチたちはNikeを欲しがってる
(Nikeのマークは” ✔︎ チェックマーク “と似ています。ビッチたちは、フランクの” チェック – お金 “が欲しいという意味)

They looking for a check
あいつらみんな” チェック “を探してて

Tell ‘em it ain’t likely
「そんな上手くは行かない」って伝えといてくれ

Said she need a ring like Carmelo
彼女はCarmeloみたいにリングを欲しがってるらしいね
(NBAプレイヤー” カーメロー・アンソニー “のこと。優秀なプレイヤーにも関わらず、チームは無冠に終わることが多く、タイトルを一つも獲得したことがありませんでした。そんなカーメロのように、彼女はトロフィー(リング)を欲しがっている)

It must be on that white like Othello
そうなれば、オセロみたいに彼女は白に乗っかるんだろうな
(リング(お金)が手に入れれば、白(コカイン)で上(ハイ)になる)

All you want is Nikes
君が欲しいのはNikesだけ
(ナイキのスニーカーは、物質主義を象徴的に表したものです。人々はあの「ロゴ」に熱狂し、機能性としては大きな特徴のない靴も高価で購入しています)

But the real ones just like you, just like me
それも「本物」が欲しいんだろ、君や、俺みたいにさ
(Nike – ナイキの名前の由来はギリシア神話に登場する” 勝利の女神・ニケ “。彼らは「本物」を勝ち取ることを大事にしています)

I don’t play, I don’t make time
俺には遊んでる時間も、作る時間もない

But if you need dick I got you
でも、君が俺のアソコが欲しいなら

And I yam from the line
このラインからダンクを決めてやるよ
(” yam “は性的な意味に加え、ダンク・シュートという意味も。フリースローのラインからダンクを決めるような勢いがあると。バスケットボールとNikeのシューズは深い関係性があることから)

Pour up for A$AP, R.I.P. Pimp C
A$APに酒を注ぐよ、安らかに眠ってくれPimp Cよ
(2015年に亡くなったA$AP Yams、2007年に亡くなったテキサスのラッパーPimp Cのこと)

RIP Trayvon, that nigga look just like me
安らかに眠ってくれTrayvon、あいつ俺にソックリだったのにさ
(2012年にフロリダで非武装ながら殺害された青年トレイヴォン・マーティンのこと。その後加害者であるジョージ・ジマーマンには正当防衛が適応され、不起訴となりました。この事件をきっかけに” Black Lives Matter (黒人の命も大事なんだ) “という運動が生まれました。後半のラインは、バラク・オバマのトレイヴォンへの追悼の言葉「自分に息子がいたら、彼のような青年だっただろう」という発言から)

Woo, fuckin’ buzzin’, woo!
あぁ、超ハイだよ、マジでさ

That my little cousin, he got a little trade
それは年下のいとこの話、彼は取引に少し足をつっこんでた
(彼のいとこはドラッグ・ディールをやっていたんですね)

His girl keep the scales, a little mermaid
そいつの彼女が重さを測ってる、まるでリトル・マーメイドみたいに
(いとこの彼女も取引に携わっていた。” scale “は重さを測るという意味の他に「鱗」という意味があります。リトル・マーメイドと繋がってきます)

We out by the pool, some little mermaids
俺たちでプールから出るのさ、小さな人魚たちとね
(リトル・マーメイドで、主人公アリエルは地上の世界に憧れ、王子エリックと恋に落ち、外の世界に出ることを決意します)

Me and them gel
俺とあのジェル
(” gel “はロンドンで” 女 “を意味するスラング)

Like twigs with them bangs
まるで前髪のあるtwigsみたいにさ
(シンガーFKA Twigsは、ジェルで固められた独特のヘアスタイルをしています)

Now that’s a real mermaid
これで本物のマーメイドだな

You been holding your breath, weighted down
君は息をずっと止めながら、深く沈んでいく

Punk madre, punk papa
くだらないママに、くだらないパパ
(” madre・papa “はスペイン語。リトル・マーメイドの主人公アリエルは、厳しい両親に地上の人間と関わってはいけないと言われています。地上の人間である王子への恋心を抑えなければいけない、その厳しい「ルール」は、男同士では付き合ってはいけないという、私たちの生きる現代の「ルール」にも似ているように思えます)

He don’t care for me, but he cares for me
彼は俺のことなんて気にしてない、でも” 気にしている “
(彼の父はフランクのことを本当の意味では気遣っていません。ただ形式的に気にしているだけで、本当に彼のことを考えてくれていない。リトル・マーメイドの内容とも繋がります)

And that’s good enough
でもそれで十分なのさ

We don’t talk much or nothin’
俺たちはほとんど喋らないけど

But when we talkin’ about something
でも何かについて喋る時には

We have good discussion
良い会話ができるんだ

I met his friends last week
先週、彼の友人たちに会ったよ
(いとこの友人のこと)

Feels like they’re up to somethin’
彼らは、まるで何かを企んでるようだった

That’s good for us
別に構わないけどさ

 

 

[Verse 2: Frank Ocean]
We’ll let you guys prophesy
お前らに好きに予想させてやる

We’ll let you guys prophesy
お前らに好きに予想させてやるよ

We gon’ see the future first
俺たちが先に未来を見るんだ

We’ll let you guys prophesy
お前らに好きに予想させてやるけど

We gon’ see the future first
未来を目にするのは、俺たちが先だぜ

Living so the last night feels like a past life
今を生きるんだ、そしたら昨日の夜さえ「前世」のように思えてくる

Speaking of the, don’t know what got into people
何が人々に取り憑いているのか、俺にはわからないけど

Devil be possessin’ homies
悪魔が俺のホーミーに取り憑いてるみたいだ

Demons try to body jump
悪魔が身体を乗っ取ろうとしてるのさ
(金や名声などを比喩で表現しています)

Why you think I’m in this bitch wearing a fucking Yarmulke?
なんで俺がヤムルカなんて着けてると思ったんだ?
(ヤムルカ = ユダヤ人が魔除けの意味で被っている帽子のこと。キッパとも呼ばれます)

Acid on me like the rain
雨みたいにアシッドが俺に降りかかる
(” アシッド “はLSDなどのドラッグを意味する言葉)

Weed crumbles into glitter
粉々になったウィードは輝いて
(ウィードは粉々になると、金色っぽく光るそうです)

Rain, glitter
雨、煌めき

We laid out on this wet floor
俺たちは濡れた床に寝そべってた

Away turf, no Astro
人工芝からは離れて
(家のプールサイドに敷いてある人工芝が浮かびます)

Mesmerized how the strobes glow
ストロボの輝きに魅了されていた

Look at all the people feet dance
みんなが踊っている、その足を見つめて

I know that your nigga came with you
わかってるよ、あいつが君と一緒に来たってね

But he ain’t with you
でもその彼は、もう君とは離れ離れに
(一緒にパーティに来た男性とは、離れ離れになっている = その男性よりもフランクに興味がある)

We only human and it’s humid in these Balmains
俺たちはただの人間さ、Balminsの中は蒸れてるし
(ファッション・ブランド、バルマンのこと。細いデニムが有名ですね。”  Nikes “のビデオの衣装はバルマンのクリエイティブ・ディレクターが担当しています)

I mean my balls sticking to my jeans
玉がジーンズにくっつくのさ

We breathin’ pheremones, Amber Rose
俺たちはみんなフェロモンを吸ってる、Amber Roseみたいに
(Amber Rose はカニエ・ウエストなど有名ラッパーと交際して来た、有名なモデル)

Sippin’ pink-gold lemonades
ピンク・ゴールドのレモネードを飲んで

Feelin’
感じるんだ

 

[Bridge: Frank Ocean]
I may be younger but I’ll look after you
俺は君より若いかもしれない、でも俺が面倒みるよ

We’re not in love but I’ll make love to you
俺たちは愛し合ってない、でも君と愛を育むのさ
(愛し合ってはいないけど性的な行為をする。ただ” make love to you “というラインからは、ただの身体だけの関係だとは言い切れないニュアンスが読み取れます)

When you’re not here I’ll save some for you
君がいない時は、君のためにお楽しみはとっておくから

I’m not him but I’ll mean something to you
俺は” 彼 “じゃない、でも君にとって大事な人になるんだ

I’ll mean something to you
I’ll mean something to you
君にとって「大事」な、そんな人にね

You got a roommate, he’ll hear what we do
君にはルーム・メイトがいるから、俺たちが何をしたか彼に伝わるかもね

It’s only awkward if you’re fucking him too
彼ともヤってるなら、ただただ気まずいけどさ


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