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Potato Salad

Potato Salad (2018) : Single

タイラー・ザ・クリエイターと、エイサップ・ロッキーのコラボユニット (アルバム) ” WANG$AP “が始動。” Potato Salad “は、まさにそのファースト・シングルとも言える一曲に。二人の仲がいいのは度々ソーシャルでも目にしてきましたが、ついにユニットを組むことに。

今曲” Potato Salad “は、カニエ・ウエストがプロデュースを手がけたMonicaの” Knock Knock “という一曲をサンプリングしていて、曲の最後にはカニエへのリスペクトも送られています。
そんな彼らのスタートは「ポテト・サラダ」と題された一曲で切られたわけですが、このポテト・サラダは、「フレッシュかつ、チルでいること」という意味で用いられているそう。まさに二人の組み合わせを表現したようなワードですね。

ミュージックビデオはパリで撮影され、プレイステーションのコントローラーが登場する部分や、「タイラーと付き合っているのではないか」と噂をされているジェイデン・スミスが登場することにも注目です。


[Intro: Tyler the Creator]
Yo, now you gon’ start me from the top? Listen
Yo、俺がトップからスタートするぜ?聞けよ

Shout out Harlem, man
ハーレムにリスペクトを送るぜ
(A$AP Mobの拠点)

Shout out A$AP Rocky, man
ロッキーにもリスペクトを送るよ

AWGE in the building, man
AWGEがここにいんだ、なぁ
(AWGEはロッキーやMobのメンバーが運営している、アパレルやビデオ製作などのクリエイティブエージェンシー)

What’s good? Is that potato salad?
調子どうだい?それってポテトサラダかよ?
(ポテトサラダの意味は「フレッシュ・チルでいること」こと)

Yo, listen
Yo、聞いてくれよ

 

 

 

[Verse 1: Tyler the Creator]
Niggas give me the cold shoulder, I can speak for myself
仲間たちはよそよそしいんだ、俺は自分自身のために語ってる
(Odd Futureのメンバーが、それぞれどれほど親しい関係でいるのかは正確にはわかりませんが、また昔のように曲を作ったりすることはなさそうですね)

So I keep a high waist and alligator the belt
だから、ウエストは高くワニ革のベルトで閉めとくんだ

And got a belt with the holster, I ain’t playing games
ベルトには銃のケースもついてる、お遊びはしねえぜ

But got some lil’ niggas who would do it so I pass the controller
でもガキたちが遊びてえって言うから、コントローラーを渡しといたよ
(このコントローラーは、銃の比喩でしょう)

You get pressed and X out, tri-angle your nose
ボタンを押すんだ、Xのボタンをね、お前の鼻を3角にしてやるよ
(ビデオにもPlaystationのコントローラーが現れます。pressは人前に現れることの比喩。Xはスラングでkillという意味。三角=コントローラの三角のボタンが浮かびます)

Pause your life if you squares try to mess with my O’s, whoa
四角くなって俺の金を付け狙うなら、その人生を”ポーズ”するぜ
(四角 = 頭が悪かったり、つまらない人間の比喩。ゲームにポーズ(一時中止)という機能がありますが、ここでは攻撃的な意味で用いられています)

So cut the crap like shit barbers
だから、くだらない話は切り落とすぜ、床屋みたいにな

Cause we really with the beef like closeted gay fathers
だって俺らはビーフ状態だぜ、まるでカミングアウトしてないゲイの両親みたいにな

Nigga we get dollars, give ‘em to Ben Baller
俺たちは金を稼いで、Ben Ballerに渡すんだ
(Ben Ballerはカスタムジュエリーのリテイラー。ラッパーがよく着用していることでも有名)

Exchange for them chains that’s all shiny with thick water
チェインと交換すんだよ、キラキラ輝くダイヤのチェインとね

I got back pains, neck heavy like whipped cream
背中が痛くなるけどね、首がめちゃくちゃ重いんだ、ホイップクリームくらいね
(” 重い “チェインをつけると首が痛くなることと、脂肪分の多いホイップの” 重さ “を表現しています)

My whip clean, and they all white, I whip cream
俺の車はイケてんだ、真っ白だぜ、クリームなら俺がホイップするよ
(彼の愛車は、真っ白のマクラーレン)

And cop boys and I joy stick, I whip cream and cop cribs
ボーイズたちを捕まえて、遊びまわるんだ、別荘を買ってクリームをホイップする
(タイラーのセクシュアリティから、ボーイズを捕まえる→別荘を買う→クリームをホイップの流れは、性的な表現に聞こえます)

I got more space than big jeans, y’all sleeping on me
デケえジーンズより大っきなスペースをゲットしたんだ、みんな俺の上で寝てるよ

Explain why they got shit dreams
説明してくれよ、なんでみんな夢を掲げてるのかさ

I’m alien, got the laser gun with the big beam
俺はエイリアンなんだ、でけえビームの出るレーザーガンを持ってんだよ

Married to the money, my bitch green
金と結婚したのさ、俺のビッチは緑の肌で

No I don’t sip lean, but ride around in rockets like Yao Ming
いやリーンはやらねえぜ、でもYao Mingみたいにロケットで飛び回る
(Yao Mingは2011年に引退したNBAプレイヤー。所属していたチームはヒューストン・”ロケッツ”)

Y’all niggas weak
その辺のやつは、雑魚ばっかだよ

They thought I was goofy and all mouses
みんな俺のことをマヌケで、臆病者だと思ってる
(GoofyとMouse、ディズニーのグーフィーとミッキーを彷彿とさせますね)

Double C my luggage and fill them with Comme blouses
カバンには二つのC、ギャルソンのブラウスで中はいっぱいさ
(二つのC = シャネル)

Y’all cop kush, my nigga I cop houses
みんな葉っぱを買ってるけど、俺は家を買ってんだ
(タイラーはドラッグをやらないことでも有名。いかに自分が売れているかを表現します)

And fill em with some Leo DiCap’s and some Cole Sprouses, nigga
そこにはディカプリオに、コール・スプラウスもいるんだ、なぁ
(以前からRolling Stones紙などで、ディカプリオが好きだと語っているタイラー。コール・スプラウスとは実際に友人だそう。ツイッターでも何度もジョークを飛ばしているのが見えます)

Where we? Rocky, A$AP
俺たちどこにいるんだっけ、なぁロッキー

GOLF, boy, where we at? Nigga in Pari’

ゴルフ・ボーイ、俺たちどこにいんだって? パリにいるんだぜ

 

 

 

 

[Verse 2: A$AP Rocky]
Fuck clothes, I cop pieces
服なんていらないね、宝石があるからさ

Couple thots with me and them hoes is like divas
何人かの女と俺さ、そいつらまるでディーヴァみたいで

Got my Vans on but they look like sneakers
バンズを履いてるけど、そいつら卑怯者に見えるんだ
(the Packsの” Vans “を引用)

Flipped a couple packs, BasedGod in the speakers
薬を売ってるんだ、BasedGodがスピーカーから流れてる
(packs = 先ほどの引用から。BasedgodはラッパーのLil Bのこと)

Bass all in the speakers
ベースの音がスピーカーから流れてんだ

In the field like baseball, play ball, face wall when polices come
ここは野球のフィールドかよって、プレイボールの合図で、警察が来て壁に顔をうずめるんだ
(ストリートで、警察が人を取り押さえる様子が浮かびます)

I don’t rock Chanel, I rock channel
シャネルには興味がないんだ、channelは最高だけど
(フランク・オーシャンのアルバム『Channel Orange』のことでしょうか。彼らはフランクの楽曲” Chanel “で共演しています)

And no this ain’t a purse, it’s a satchel (At you)
これは財布じゃないんだ、カバンさ (君へのね)
(映画”Hangover”のワンシーンから。ビデオではシャネルのカバンを持っているロッキーが確認できます)

Bless, at you, nah I ain’t sneeze
君に幸あれ、いや俺はくしゃみしてないよ
(Bless Youとくしゃみをした人に言う文化がありますね)

But if niggas want steam or smoke, bet I match you
もし葉っぱが好きっていうなら、君とは仲良くなれるだろうな

Got a bullet with your name on the barrel
お前の名前をバレルに刻んだ銃をゲットしたぜ

If hollows don’t clip, you get nip like it’s cat food
もしホローがハマってなきゃ、苦しむかもな、キャットフードみたいに
(ホローは銃に取り付けることで、殺傷性を増す弾丸のこと。それが付いていないと即死せずに苦しむかもという意味、キャットフードはドラッグのスラング)

That dude, when I die, they gotta make a statue
俺は”あの男”だぜ、もし死んだら、お前ら俺の像を立てなきゃな

Bad attitude, this ain’t a purse, it’s a satchel
図々しく行くぜ、これは財布じゃねえんだ、カバンだよ

Go to any nigga with money up in my bracket
誰にでもあげるよ、ブラケットに金を詰めてね
(ここでのブラケットはカバンのポケットという意味でしょう)

Then I think about the state of rapping
そんな時ふと考えるんだ、ラップの状況がどうなってるかをね

All the freshmens in the classes
クラスのフレッシュメンたちはみんな
(XXLのフレッシュメンのような新人のこと)

All the super seniors mumblin’ and ramblin’
スーパーなシニアたちもみんな、マンブルで、散漫なことを言ってる
(シニアのラッパーたちは、マンブルラッパーと呼ばれる新人のことを批判し続けます。そんなことばかり言っているシニアラッパーもある意味では同じように「マンブル」だと)

Mumblin and rappin’, mumble rapping?
もごもご言ってラップをする、それがマンブル・ラップなんだっけ?

I find it hard to find actual talent
本物の才能を見つけるのって難しいんだな

I find it hard to find an actual challenge
本当のチャレンジを見つける難しさを知ったよ
(彼は既にことごとくチャレンジを成功させてきています)

I’m like Shabazz Palace’s last acid hit, elaborate
俺はまるでShabazz Palaceのアシッド・サウンドのようだろ、精巧な作品だよ
(Shabazz Palaceはシアトル出身のヒップホップデュオ。アシッド、サイケデリックといったサウンドをメイクしています)

Rap lab’s labyrinth, word to Kodak’s Black’s Lazarus
ラップの迷宮って感じさ、コダック・ブラックのLazarusに言葉を送るよ
(Lazarusはコダックの裁判を担当した裁判官、裁判中の不適切な発言でも話題に)

“Calldrops” on the album skits
” Calldrops “はアルバムのスキットになったぜ
(『TESTING』からコダックをフューチャーした一曲)

 

 

 

[Verse 3: Tyler the Creator]
Ayo, I’m the channel that you watch, I’m the ammo in the Glock
Ayo、俺は君も見てるチャンネルだぜ、俺は拳銃に入った弾薬さ

Weird nigga, full suit with the sandals and the socks, stop
変なやつだよな、全身スーツなのにサンダル履いてソックスかよ、止めてくれ
(タイラー自身のファッションについてです)

And based on my neck boy
俺の仲間のハナシじゃ

You would think I hate glass homes way I’m handling the rocks
俺が石を使うから、ガラスの家が嫌いだって思ってるんだろ
(“People who live in glass houses should not throw stones” という聖書の言葉から。日本では「人を呪わば穴二つ」という意味にも置き換えられるでしょうか。他人に害を与えると自分にも帰ってくる、因果応報という意味)

Who cast the first stone? Bitch it’s me, fuck you thought?
誰が最初に石を投げたんだ?ビッチ、俺だよ

Real grunge nigga, I ain’t got a flannel as the top
リアルなグランジ野郎さ、でも俺はトップスにフランネルは着ないよ
(グランジは「汚れた」という意味もあるロックのジャンルの一つ。ネルシャツを好んで着用することでも有名)

And I’m picking up guitar, strum nigga
俺はギターを拾い上げて、かき鳴らすんだ

Bum niggas wish they could make a garden shed
アホな奴らは、「” Garden Shed “を作れますように」って願ってる
(『Flower Boy』から7曲目の楽曲。曲中でのギターソロがあります)

But they sleeping on me man like their arm is dead
でもそいつら俺の上で寝てんだよ、腕が壊死しちまうくらいにさ
(腕枕をしている様子が浮かびます)

I’m a wild nigga boy and you farmer bred, born
俺はワイルドボーイで、君は農場育ち
(彼が、自身の作品である『Wolf』のような猛獣であるに対し、もう一方は農場にいる羊のように従順で、か弱い動物だと)

You ain’t animal, you are, corn, hahah, yeah!
君は動物じゃなくて、餌なんだ、ハハハ!
(corny = ダサいという意味も)

 

 

 

[Outro: Tyler the Creator]
K shiz, what up nigga!
K shiz、調子はどうだい!
(サンプリング元であるMonicaの” Knock Knock “をプロデュースしたのはカニエ・ウエスト。彼に対してリスペクトを送ります)


サンプリング元であるMonica – Knock Knock

コダック・ブラックの裁判と、裁判官の不適切な発言について

Kodak Black Bond Hearing Judge Gets Kicked Off Bench After ‘Shocking’ Comments

映画” Hangover “のワンシーン

タイラーとコール・スプラウスの友情について

https://www.popbuzz.com/music/features/tyler-the-creator-cole-sprouse-tweets-friendship

 


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