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Say What’s Real

Album : So Far Gone
Track : 8
Year : 2009
Produced by : Kanye West
Sampled by : Say You Will by Kanye West

Drake (ドレイク)の2009年リリースのミックステープ『So Far Gone』から8曲目” Say What’s Real “はカニエ・ウエストの” Say You Will “をサンプリングし、当時のキャリアについての彼自身の思いを語った一曲。

リリースの約10年後、2018年の12月、ストリーミング・サービスで『So Far Gone』をリリースするために、ドレイクがカニエに「ビートの権利をくれ!」と頼んだ際、ビーフ関連の影響もあり、カニエがリクエストを拒否したことが話題になりました(カニエがツイートした)。
結局、その後、このリクエストは許可され、現在アップル・ミュージックなどでは、この曲は視聴できる状態になっております。

リリックでは、当時の彼のキャリアに対しての思い、当時揉めていたレーベル周りの話なども明かされております。


[Verse: Drake]
Why do I feel so alone?
なんでこんなにも孤独なんだ?

Like everybody passing through the studio
みんなスタジオを通り抜けて行ってるみたいだ
(スタジオに来るアーティストたちは「仕事」で来ているだけで、彼と本当の信頼関係を築けません)

Is in character as if he acting out a movie role
みんな映画に出てくるキャラクターみたいに、何かを装ってる

Talking bullshit as if it was for you to know
くだらないことばっかり喋ってさ

And I don’t have the heart
俺は、そんな心は持ち合わせてない

To give these bitch niggas the cue to go
ビッチみたいな奴らにゴーサインを出すマインドはないんだよ
(先ほどの「映画」のラインから。演技を始める合図のこと)

So they stick around kicking out feedback
そんなんだから、そいつら評判とか周りの目ばっか気にしてやがる

And I entertain it as if I need that
俺は” その気 “になれば、みんなを楽しませてやれるんだ

I had a talk with my uncle and he agreed that
おじさんと話したら、彼は俺の気持ちに賛成してくれた
(幼い時に両親が離婚した彼の家庭では、叔父さんが父親代わりだったようです。音楽への道を進む決断を後押してくれたのは、彼の叔父さんでした)

My privacy about the only thing I need back, but
俺が取り返したいのは「自分のプライバシー」だけさ、でも

It’s hard to think of them polite flows
” あいつら “のことを語るのに「礼儀正しく」なんてできねえな
(この後に” あいつら “は登場します。レーベルの契約問題についてです)

When Stefano Pilati suits are your night clothes
Stefano Pilatimのスーツが君の夜の装いなら

And Jordan sweat suits are your flight clothes
ジョーダンのスウェット・スーツがフライト用の服かな

And you still make it even when they say your flight closed
もしフライトの搭乗に間に合わなくても、君ならまだ乗れるしさ
(彼のプライベート・ジェットがあるから、仮にフライトに乗れなくても大丈夫だと)

Eyes hurting from the camera phone light shows
携帯のフラッシュで目が痛むよ

Life was so full, now this shit just being lipo’d
人生はここまで超充実してる、この曲でいらねえもんは全部つまみ出すぜ

Always said I’d say it all on the right track
俺はいつも、言いたいことは全部この音の上で言ってる
(正々堂々、曲の中で言いたいことを全て言ってるんだと)

But in this game you only lose when you fight back
でもラップ・ゲームでは、負けるのが唯一のやり返す方法さ
(ディスされても、何も言い返さないのが一番で、” 負けるが勝ち “だと)

Black diamond bracelets, showing you the basics
ブラック・ダイアモンドのブレスレット、お前らに基本を見せてやるよ

I can’t live and hold the camera, someone gotta tape this
カメラを持ったままじゃ生活はできねえ、誰かこれをしっかり納めとけ

And make hits like a bitch that’s married, I ain’t miss
結婚してるビッチみたいに、ヒットを生み出すぜ、俺はチャンスを逃さねえ
(” hit “にはセックスという意味も。ドレイクがヒットを生み出す頻度は、ビッチがセックスをするくらいに頻繁)

24 hours from greatness, I’m that close
「偉大」になるまで24時間ってとこさ、もう俺はそこまで来てる

Don’t ever forget the moment you began to doubt
疑うことを忘れちゃいけない

Transitioning from fitting in to standing out
一つの環境に落ち着いちゃダメだ、そこから抜け出して、自立することが大事だから

Los Angeles Cabanas or Atlanta South
ロサンジェルスの別荘か、サウスのアトランタか
(アトランタは犯罪率の高い地域。どちらの環境に落ち着くかは自分次第)

Watchin’ Hov’s show, embarrassed to pull my camera out
Hovのショーを見たら、カメラを出すのが恥ずかしくなったよ
(Hov = ジェイ・Z)

And my mother embarrassed to pull my Phantom out
母さんは俺のファントムが家に停まってるのが恥ずかしいみたいでさ
(ロールス・ロイス・ファントムのこと。超高級車です)

So I park about five houses down
だから家から5軒離れたところに車を停めてた

She say I shouldn’t have it until I have the crown
彼女は言ってたよ、「王座を取るまでは、そんな車乗るべきじゃないわ」って

But I don’t wanna feel the need to wear disguises around
でも俺は自分を隠して、偽るようなことはしたくないんだ

So she wonder where my mind is, accounts in the minus
彼女は「俺の心が一体どこにあるのか」を疑い出したんだ。本当は口座はマイナスなのにって
(見栄を張って、高級なスーツを着たり、高級車を買うことが「本当の自分」なのか?と疑問に思います)

But yet I’m rolling round the fuckin’ city like your highness
でも俺はまだこの街を駆け巡るぜ、まるで王座に座るあなたみたいに
(NYのキング、ジェイ・Zのことですね)

Got niggas reactin’ without a sinus
本音を伝えてくれる仲間ができた
(彼の作った曲に対してのリアクションについて)

‘Cause what I’m working with is timeless
だって俺の仕事に時間は関係ないから

And promoters try to get me out to they club
パーティの主催者たちは、俺をクラブから追い出そうとしてくる
(彼がトラブルを起こすと思っているからです)

And say I have fun but I can’t imagine how
俺は「楽しんでる」って言うけど、「どう」楽しいのかが頭に浮かばない

‘Cause I just seen my ex-girl, standing with my next girl
だって彼女候補がすぐ横にいるのに、元彼女を目にしたから

Standing with the girl that I’m fuckin’ right now
今付き合ってる彼女も、その場に一緒にいてさ

And shit could get weird unless they all down
全員がいなくならない限り、場の空気は最悪だし

And so I stay clear, we from a small town
まあ俺は正直だってこと、俺たちみんな小さい町の出身だろ
(彼の出身はカナダのトロント)

And everybody talks and everybody listen
誰かが話すことは、誰もが聞いてる
(小さな町では、話がすぐに回ります)

And somehow the truth just always comes up missing
でもなぜか、いつも真実は消えていってしまうんだ

I’ve always been something that these labels can’t buy
俺はずっとレーベルが金では買えないような存在だった

Especially if they tryin’ to take a piece of my soul
特に、俺の魂を奪おうとしてくるような奴らにはな

And Sylvia be tellin’ Tez, “Damn, Drake fly”
SylviaがTezに言ってるよ「おい、ドレイクが飛び立っちまう」って
(SylviaはMotown Recordsの代表。ドレイクはこの代表に、他のレーベルと契約したら訴えると脅されていて、ビーフになっていました。Tezは当時のドレイクのマネージャー)

And he just be like, “Silly motherfucker, I know
Tezは言ってた「あいつは愚かなクソ野郎さ

That was your bad, how could you pass up on ‘em?
お前も悪かったんだよ、なんであんな奴らに作品を預けられるんだ?

He just take them records and he gas up on ‘em
あいつはヒットを奪っていって、レーベルを大きくしてるけど

Wayne will prolly put a million cash up on ‘em
ウェインだったら、アーティストに100万ドル金を賭けてくれるぜ

Surprised no one ever put your ass up on ‘em”
誰もあんな奴らから離れていかないのがビックリだよな」ってさ

Oh, they did, Po, at least they tried to
あぁ、あいつらやったよ、少なくともPoはトライしてくれた
(Tez Poはリル・ウェインのレーベルCash Moneyのマネージャー。ドレイクの契約問題を解決しようと尽力したそう)

And that’s what happen when you spitting what’s inside you
これが俺の心の中にあったことさ、俺がラップをスピットしてる時にね

But slip up and shoot the wrong fucking video
でもやっぱり上手くいかなくて、クソみてえなビデオを撮ってさ

And they think they can market you however they decide to
あいつら好きなように俺を買収できると思ってるみたいだ

Nah, but 40 told me to do me
なぁ、でも40が俺に、自分らしく行けよって言ってくれた
(” 40 “はOVOのプロデューサー)

And don’t listen to anybody that knew me
俺のことを昔から知ってるやつに耳は傾けないぜ

‘Cause to have known me would mean that there’s a new me
俺のことを知ってても、そこには「新しい俺」がいるから
(アーティストとして彼はどんどん進化していきます。「昔の自分」を基準に、自分の音楽について意見されたくないと)

And if you think I changed in the slightest, coulda fooled me
もし俺がほんの少ししか変わってないって思うなら、好きにバカにしろよ

Boy, and to my city I’m the 2-3
ボーイ、そして俺の街へこの曲を送るよ、俺は23さ
(マイケル・ジョーダン、ジェームス・レブロンの二人のスターNBAプレイヤーの背番号です)

Drug dealers live vicariously through me
ドラッグ・ディーラーは俺になった気分で生きてる
(俳優出身の彼の曲を、ドラッグ・ディーラーすらも聞いていると。もう自分は「リアル」なラッパーなんだぞ。とアピールしています)

I quit school and it’s not because I’m lazy
俺は学校を辞めたんだ、でもその理由は俺が怠惰だからじゃない

I’m just not the social type and campus life is crazy
ただ社交的じゃなくてさ、キャンパス・ライフはクレイジーだったよ

Understand, I could get money with my eyes closed
わかるだろ、目を閉じていても金が手に入るぜ

Lost some of my hottest verses down in Cabo
Caboでイケてるバースを失くしちまったけど
(彼はメキシコのCaboで、リリックのメモが入った携帯を失くしてしまってます)

So if you find a Blackberry with the side scroll
だからもしサイド・スクロール型のブラックベリーを見つけたら

Sell that mothafucka to any rapper that I know
俺の知ってるラッパーに売っておいてくれよ

‘Cause they need it much more than I ever will
だってそいつら、多分俺よりもその携帯を欲しがるだろうから

I got new shit, I’m gettin’ better still
俺には新しい曲がある、まだどんどん良くなってるんだ

Little niggas put my name in they verses
ガキどもは俺の名前をバースに入れてる

‘Cause they girlfriend put my ass on a pedestal
だってそいつらのガールフレンドは、俺の曲を台に置いて眺めてるから

Future said, “‘Cause this ‘Ye shit, you better kill”
Futureが言ってたよ「だってこの曲はYeのシットだぜ、お前ならもっと上手くやれるぜ」って
(プロデューサー” Future The Prince “のこと)

And I think this got this Making-of-a-Legend feel
レジェンドが生まれる、そんな感覚がしてるんだ

Problem with these other niggas, they ain’t never real
他のラッパーたちとビーフを抱えてる?悪いが、一生実現しないだろうな

[Outro]
Yeah, that’s all I can say
エイ、これが俺の頭の中、全てだぜ


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