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Super Rich Kids (Feat. Earl Sweatshirt)

Album : Channel Orange
Track : 7
Year : 2012
Produced by :  Frank Ocean, Om’Mas Keith & Malay

2012年リリースのアルバム『Channel Orange』から、7曲目” Super Rich Kids “はフランク・オーシャン自身も所属していたクルー” Odd Future “のメンバーであるアール・スウェットシャツを迎えた一曲。
同アルバム5曲目の” Sweet Life “でも描かれていたような、リッチな生活を送る青年たちの物語が語られています。
豪邸に暮らし、親の金で遊び放題の彼らですが、どこか悲しげな雰囲気を漂わせています。若者たちにとって、メイドすら付いているような何不自由ない生活の中で、足りなかったものとは一体何なのでしょう。


[Chorus: Frank Ocean]
Too many bottles of this wine we can’t pronounce
目の前にある、山ほどのワインボトルの名前は読めないけど
(超リッチな彼らは、たくさんのワインを持っています。名前が読めない理由は、海外製のワインであること。そして、彼らがワインを飲みすぎて、意識が朦朧としていることの二つが考えられます)

Too many bowls of that green, no Lucky Charms
山ほどの” 緑のボウル “もさ、ラッキー・チャームスなんてなかったんだよ
(” 緑のボウル “は葉っぱを詰める吸引具のことですね。対照的に描かれるラッキー・チャームスはシリアルのブランド。リッチな彼らの青年時代には、普通の暮らしの象徴であるシリアルがなく、葉っぱだらけだったと)

The maids come around too much
メイドはしつこいくらいに周りをずっとうろちょろしてる

Parents ain’t around enough
親は全然家にはいなかったけどさ

Too many joy rides in daddy’s Jaguar
親のジャガーに乗って、アホやったりも沢山したよな
(親が常に家にいないと、車に乗って遊ぶこともできる)

Too many white lies and white lines
真っ白の嘘に、真っ白のラインを山ほど並べて
(真っ白のライン = コカインを線状に並べて吸引すること。その事実を親に対して、耳障りの良い(=真っ白)な嘘でごまかすと)

Super rich kids with nothing but loose ends
俺たちはスーパー・リッチ・キッズ、でもいつもグダグダして終わっちまう
(” loose ends “は、意志の弱さから自然に目的などが消滅してしまうこと。リッチな彼らにできないことはありませんが、いつも途中で辞めてしまうと)

Super rich kids with nothing but fake friends
俺らはスーパー・リッチ・キッズさ、でも友達は、金目当てでフェイクな奴らばっかなんだよ

 

 

 

[Verse 1: Frank Ocean]
Start my day up on the roof
屋根の上で一日を始める
(ペントハウスのこと。マンションの最上階だけに作られる特別な仕様の高級な住戸です)

There’s nothing like this type of view
こんな景色は他では味わえないだろうね

Point the clicker at the tube
テレビにリモコンを向けて

I prefer expensive news
俺は高級なニュースが好きなんだよ
(大きく高級なテレビでニュースを見ることですね。もしくは高所得者向けのニュースのこと。このラインの前後から、メロディの裏でテレビ番組が流れている音が聞こえます。一説にはアメリカのTVショー” Good Times “の音声だそう。)

New car, new girl
新しい車に、新しい彼女

New ice, new glass
新しいダイアモンドに、新しいグラス
(どちらもメタンフェタミンのスラングでもあります。覚せい剤ですね)

New watch, good times babe
新しい時計に、最高の時間だよ、ベイビー

It’s good times, yeah
そう最高の時間さ、エイ

She wash my back three times a day
彼女は俺の背中を1日に3回も流してくれる

This shower head feels so amazing
シャワー・ヘッドが最高に気持ち良いよ
(シンプルにシャワーが気持ちいいという意味。自分のアソコに見立てて、彼女にフェラしてもらうという意味)

We’ll both be high, the help don’t stare
俺たち二人ともハイになっちまって、メイドも見るに耐えないって感じさ

They just walk by, they must don’t care
あいつら部屋に入ってくるんだけど、何も気にしてないんだ
(メイドたちは、彼らの行動に慣れてしまっています)

A million one, a million two
100万ドルあっても、110万ドルあっても

A hundred more will never do
もう100万あっても足りないよ

 

 

 

[Chorus: Frank Ocean]
Too many bottles of this wine we can’t pronounce
目の前にある、山ほどのワインボトルの名前は読めないけど

Too many bowls of that green, no Lucky Charms
山ほどの” 緑のボウル “もさ、ラッキー・チャームスなんてなかったんだよ

The maids come around too much
メイドはしつこいくらいに周りをずっとうろちょろしてる

Parents ain’t around enough
親は全然家にはいなかったけどさ

Too many joy rides in daddy’s Jaguar
親のジャガーに乗って、アホやったりも沢山したよな

Too many white lies and white lines
真っ白の嘘に、真っ白のラインを山ほど並べて

Super rich kids with nothing but loose ends
俺たちはスーパー・リッチ・キッズ、でもいつもグダグダして終わっちまう

Super rich kids with nothing but fake friends
俺らはスーパー・リッチ・キッズさ、でも友達は、金目当てでフェイクな奴らばっかなんだよ

 

 

 

[Bridge]
Real love, I’m searching for a real love
真実の愛、俺は本当の愛を求めてるんだ

Oh, real love, I’m searching for a real love
フェイクじゃないやつだよ、俺はリアルな愛を求めてるんだ

Oh, real love
本物のやつだよ

 

 

 

[Verse 2: Earl Sweatshirt]
Close your eyes to what you can’t imagine
想像もつかない、そんなことを想像してみろよ

We are the Xanny-gnashing
俺たちいつも、ザナックスをガリガリ噛み砕いて
(ザナックスは抗不安薬のこと)

Caddy-smashing, bratty ass
キャデラックをバットでぶっ壊すのさ、手に負えねえ野郎さ

He mad, he snatched his daddy’s Jag
狂ってるよな、親父のジャガーを盗んで

And used that shit for batting practice
バッティングの練習のために使うんだぜ
(アメリカのイタズラで” mailbox batting “というものがあります。車の窓から、家のメールボックスをバットで叩いて壊していくイタズラです)

Adamant and he thrashing
言っても聞かないし、女とも遊び放題

Purchasing crappy grams with half the hand of cash you handed
親のくれた金を半分使って、ひでえ質の葉っぱでぼったくられて
(彼はスーパーリッチなので、多少ぼったくられようが気にしないと)

Panic and patch me up
親はパニックになって、何とか更生させようと必死になるけど

Pappy done latch-keyed us
これもパパが俺たちをほったらかしたせいだぜ
(” latchkeyd “は、子供が両親のいない部屋に入ることを表現しています)

Toying with Raggy Anns and Mammy done had enough
Raggy Annsと遊んでたよ、ママが耐えきれなくなるまでね
(” Raggy Anns “は人形のこと。ここの主語は「パパ」なので、パパが人形と遊ぶ = 不倫をしていたと。また、アールの少年時代が孤独だったことを表現しています)

Brash as fuck, breaching all these aqueducts
俺はクソ生意気だぜ、でも水路からはもう水が溢れ出してる
(強がっていても、彼の心の中はいっぱいいっぱいになっています。涙を彷彿とさせます)

Don’t believe us
俺たちのこと何もわかってないみたいだ
(両親は彼の表面的な部分しか見えていません。心の中では涙が溢れています)

Treat us like we can’t erupt, yup
「でも金があるから大丈夫」って扱いしやがる、だろ
(豊かな暮らしをさせてあげてるんだから、大丈夫だと)

 

 

 

[Alternate Verse 2: Frank Ocean]
Polo sweats and Hermes blankets
ポロのスウェットに、エルメスのブランケット
(ポロ・ラルフローレン)

Them label hoes be stealing my shit
あいつら勝ち気なビッチたちは、俺のモノをパクっていきやがる

And all they clothes revealing they tits
あいつらみんな、胸を出して俺にアピールしてくるんだ

Pills, high enough to touch the rim in that bitch
錠剤があれば、バスケのリングに届くくらい高く(ハイに)なれるぜ

We party in my living room
リビングでパーティをやるのさ

‘Cause father is gone
だって父さんはどこかに消えたからね

And he left me this empire
で残ったのは、この大豪邸ってワケ

That runs on its own
家事は全部やってくれるからね

So all I got to do is whatever the fuck I want
だから俺のやることって言ったら、「自分のやりたいこと」。それだけさ

All we ever do is whatever the fuck we want
俺たちは今まで、やりたいことしかやってこなかったのさ

 

 

[Verse 3: Frank Ocean]
We end our day up on the roof
俺たちは、一日の終わりも屋上で迎える

I say I’ll jump, I never do
「飛び降りてやるよ」なんて言うけど、結局できないのさ

But when I’m drunk I act a fool
でも酔っ払って、バカみたいに騒いだ時にさ

Talking bout, do they sew wings on tailored suits
「オーダーメードのスーツなら、翼だって付けられるかな」なんて呟いて

I’m on that ledge, she grabs my arm
屋上の端に立ったんだ、でも彼女が俺の手を引いて、降ろされたんだ

She slaps my hand
彼女に怒られて叩かれちまったよ

It’s good times, yeah
楽しい思い出だな、エイ

Sleeve rips off, I slip, I fall
もし彼女の掴んだ袖が抜け落ちてたら、俺を滑って、落ちてたんだろうな

The market’s down like 60 stories
60階下まで落ちるみたいに、マーケットに真っ逆さまさ
(ここのマーケットは、労働者階級という意味を彷彿とさせます。死んでしまえば、階級の差・貧富の差なんて何の意味もないことが示唆されます。高さが” story “という単語で表現されていることは、走馬灯の意味合いを持っているようにも思えます)

And some don’t end the way they should
思い描いたゴールに到達できないこともあるのさ

My silver spoon has fed me good
シルバー・スプーンのおかけで、いい生活を送ってきた
(” シルバー・スプーン “は社会的なステータスが高いことの証)

A million one, a million cash
100万ドル、100万ドルを手にして

Close my eyes and feel the crash
目を閉じて、身体が地面にぶつかる衝撃を感じてる
(先ほどの60階から飛び降りるラインから。お金は結局は人を幸せにはしてくれないというメッセージです。また、アールの最初のラインは” close your eyes “から始まっています)

[Chorus: Frank Ocean]
Too many bottles of this wine we can’t pronounce
目の前にある、山ほどのワインボトルの名前は読めないけど

Too many bowls of that green, no Lucky Charms
山ほどの” 緑のボウル “もさ、ラッキー・チャームスなんてなかったんだよ

The maids come around too much
メイドはしつこいくらいに周りをずっとうろちょろしてる

Parents ain’t around enough
親は全然家にはいなかったけどさ

Too many joy rides in daddy’s Jaguar
親のジャガーに乗って、アホやったりも沢山したよな

Too many white lies and white lines
真っ白の嘘に、真っ白のラインを山ほど並べて

Super rich kids with nothing but loose ends
俺たちはスーパー・リッチ・キッズ、でもいつも何かを達成せずに辞めちまう

Super rich kids with nothing but fake friends
俺らはスーパー・リッチ・キッズさ、でも友達は、金目当てでフェイクな奴らばっかなんだよ

[Outro]
Real love, ain’t that something rare
本当に俺を想ってくれるそんな人がさ、そんなに珍しいものじゃないだろ

I’m searching for a real love, talking bout real love
俺はそんな本当の愛を探してるんだ。本物の愛の話をしてんだよ

Real love yeah
Real love
本物の愛さ

I’m searching for a real love
俺を本当に想ってくれる、そんな愛を探してるんだ

Talking bout a real love
本物の愛の話をしてるんだ


Channel Orange

Artist : Frank Ocean
Release Date : July 10, 2012

1: Start (No Lyrics)

2: Thinkin Bout You

3: Fertilizer

4: Sierra Leone

5: Sweet Life

6: Not Just Money

7: Super Rick Kids (Feat. Earl Sweatshirt)

8: Pilot Jones

9: Crack Rock

10: Pyramids

11: Lost

12: White (Feat. John Mayer) (No Lyrics)

13: Monks

14: Bad Religion

15: Pink Matter (Feat. Andre 3000)

16: Forrest Gump

17: End


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